中村です。
私はアニメを観るのが好きで、オタク特有のどれぐらい好きかをアピールをすると、
よくアニメ好きの友人たちと設定がどうだとか、こんな制作秘話があるとか、わけのわからんことを話し合うのが趣味で、
何ならアニメ制作に携わりたいがために専門学校を選んだほどです。
まあ、専門学校を選んだのが失敗だったというのは別の話として、
飽き性で多趣味な”にわか男”である私としては、
小学生の頃から中学生の多感な時期を除いて、現在まで続いている唯一の長期的な趣味と言えます。
その歴史の中で、めちゃめちゃ面白い作品もあれば、一話観てそれっきりという作品もある。
もちろん私が選ぶ”神アニメBEST10”というのも存在する。(オタクはこういうランキング好みがち)
そのうちの一つが、『BRAIN POWERD ブレンパワード』である。
ブレンパワードの概要については、2021年に開催されたサンライズフェスティバルにおいて、
富野由悠季監督が「アニヲタWiki(仮)というサイトが作品全体の解説をしてくれていた」
と、おっしゃられていたので、そちらを参照してみるといいかと思う。
今回はブレンパワードという作品の中身に触れるというよりは、
Blu-ray Revival Boxの発売前告知と、富野由悠季を語るだけである。
※ブレンパワードの感想についてはこちら
Blu-ray Revival Boxが発売されると告知されたのは、
前述したサンライズフェスティバルでのことだった。
当初は何の告知もなくホームページで、舞台挨拶をする、とだけ書かれていた。
そこまで人気でもない20年以上も前の作品が、急に話題に上がった。
好きな作品なので迷わず10/15新宿ピカデリーに行くことを決めた。
コロナ下ということもあって、人はそんなに集まらないだろうと予想していた。
だが、新宿ピカデリーに着くと行列ができていて、
一番の驚きだったのが客層の広さで、性別、年齢、服装、共通点のない人たちがいて
ブレンパワードないしは富野由悠季監督含め出演者の方々の人気が覗えた。
シアターはほぼ満席といった感じで、あちこちから期待の声が聞こえた。
会場が暗くなると、いつものカメラ男が踊る。
9話 「ジョナサンの刃」
21話 「幻視錯綜」
25話 「オルファンのためらい」
26話 「飛翔」
計四話の上映が始まる。
何度も観た話なのだが、映画館の大きいスクリーンで観ると違った印象がある。
音の迫力も違えば、画面の大きさも違う。それに伴って感性も大きく動いた。
BGMも耳で聞くというより、体で感じるといった感じで、
普段は気づかないようなセリフの息遣いまで、新感覚の二時間だった。
上映会が終わると、舞台挨拶が始まった。私はこれが目当てでこのイベントにきた。
登壇するのは、富野由悠季監督、村田秋乃さん、若松基さんの三名。
ガンダムを作った人、富野由悠季さんは私の憧れの人である。
開口一番「ブレンパワードのことは覚えてません」とのこと。
ブレンパワードの制作秘話を聞きに来たというのに、何たること。
制作当時、富野由悠季さんはうつ病にかかっていたらしく、
それもあって当時のことは覚えていないのでしょう。
ただ当時の感覚というのは覚えていて、地べたを裸足で歩いてみたときに、
地球からのオーラみたいなものを感じた、と語っておりました。
なにか、話すときも人の話を聴くときも忙しなく動いている人で、
何かを探しているようにも見えた。
マイクをじっと眺めてみたり、紙もペンもないのに何か書いてるような動きをしたり。
虫が触覚を動かしてるような、そんな印象だった。
烏滸がましくも自分自身と比較してみると、
インプットの量が決定的に違うのかな、と感じた。
アウトプットの量もそうなのだが、
普段の生活での感性の働かせ方が異なるのだろう。
意識の飛ばし方というか、
物事を多角的に見たり、全体的に見たり、
物の見方、考え方に差があるのではないかと推察した。
舞台挨拶は30分程度だったので、そこでの感想はあてにはならないが、
私から見て富野由悠季監督は成功者なので、
何かを盗んで帰りたかったというのが本当のところで、
それだけでも価値のある時間だった。
最後にブレンパワード Blu-ray Revival Boxの発売の告知がされ、
帰路につくことになった。
帰りの電車の中で、Blu-ray Revival Boxを予約し、
ブレンパワードを一話から見直した。
ブレンパワードについてはいつかまた書きたいが、
サンライズフェスティバルにおいて
生の富野由悠季を見れたことは人生の宝となるだろう。
今後もこういったイベントがあれば、積極的に参加したい、
そう思えた。
早く気軽に外出できる状況になってほしいと願っているが、
リモート環境が発展した未来での私の生活は、
在宅での活動がメインになるのだろう。
そんな将来であっても、たまには外で自然を感じたり、
人と対面したりしながら、何かを感じ取って生きていくのである。
とりあえず今は、PCの前に噛り付いて、
仕事をしながら高画質でブレンパワードを楽しみたい所存である。
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