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ゲームと競争意識 なぜ戦うのか。


中村です。

小学生の頃に「バーチャファイター」という格闘ゲームを
おじさんとプレイしていて、対戦中に泣いたことがあります。
おじさんは相当困った顔をしていました。

というのもおじさんは、
何で私が泣いているのかわからなかったのです。

当然のように私よりおじさんの方が強いので、
ボコボコにやられてしまいます。
とにかく勝てるようになりたい私は
負けようがお構いなしに連戦を続けます。

おそらく20連敗ぐらいはしていたと思いますが、
21戦目ぐらいで私は勝ててしまったわけです。

私目線での話ですが、
さっきまでとおじさんの動きが違ったように感じました。
攻撃するために近づこうとすると、必ず牽制技をくらっていたはずなのに、
急にステップインできるようになり、攻撃できるようになったのです。

それに対して私は、
「おじさんから手加減をされた」「子供扱いされた」
と癇癪を起したのです。

おじさんからしたら、「勝ったのになんで怒ってんだろう」
といった感じだったでしょうか。

当時から私は負けず嫌いというか、納得できるまで挑戦するタイプの人間で
勝ち負けというよりは理想のイメージに近づきたいという渇望がありました。


昔から競争意識だとか向上心みたいなものは持っていたのですが、
中学生になると、野球部に入部したことによって
競争意識だけではなく協調意識を育むことになります。

野球がそもそも個人プレーに近いのですが
やはりチームで行動するし、練習をするわけですから、
チームメイトとの協力は欠かせませんでした。

また、ポジションがキャッチャーだったこともあり
ピッチャーとの連携も必要になってきます。
他の人との競争だけではなく、協力することを覚えた3年間でした。


競争心は子供のうちから持つべきではあると考えています。
もちろん、子供の性格にもよるとは思いますが。

競争心がプレッシャーに感じてしまったり、
勝ち負けが怖くなってしまうようだと、
あまり競争社会には向いていない性格なのだと思いますので、

例えば芸術や音楽、お芝居なんかもいいと思いますが、
競争するのではなく個性を表現することに価値を見出すのがいいでしょう。

負けん気の強い性格の子は
プレッシャーに負けない、困難に立ち向かえる性格でしょうから、
親が競争心を煽るのもいいかと思います。
圧をかけすぎると子供が耐え切れずに潰れてしまう可能性がありますが、
課題を与えたり、規範となる目標を紹介したり、戦って勝ってみたり
子供にとってはプラスになる経験だと思います。

結局のところ受験ですとか就活なんかで競争というのは
大体の人たちが経験することになるでしょう。

人生は勝ち続けるだけでは良し悪しというのは語れません。
負けることだってあるし、逃げることだってあります。
競争による勝ち負けであったり競争という概念そのものは
良い悪いではありません。
勝ち負けは一時的な格差でしかないのです。

勝っているからといって安心していてはいけません。
競争により生まれた価値というものはその時の価値であり、
時間が経てば薄れていくものです。

競争とは一時的に相対的な格差を作り出すことで、新しい価値を生み出すものです。

格差自体は悪いものではなく、そこら中にあるもので、
悪いのは下の人を弾圧したり搾取する行為だと考えています。
差別など絶対にやってはいけません。

私たちは社会とか人生を豊かにするために競争をします。
究極なことを言えば、食べ物を得るために競争するのです。
現代の日本は食べ物が豊富にあるので、
あまり意識したことがない方が多いと思われますが、
昔も今も食べるために働くし、競争だとか比較をされることで
自分の価値をアピールするわけです。


とは言っても、競い合って勝てるような力も才能も持っていない。
というのが、人類共通の悩みです。

私も室伏広治さんのような才能の塊に生まれていれば
と考えたりすることがありますが、
室伏広治さんですら自身の才能に悩んだことがあるのでしょう。
あれだけ大きい体と身体能力を持っていても
海外の選手と並ぶと小さく見えますから。
その中で勝負をして勝っているというのが驚きですが……。

大なり小なり自分が持っている力や才能に不安を感じているものです。
だから努力とか勉強などをして自身のステータスを伸ばすのですが、
努力をすれば必ず報われるというわけではありません。
そこが競争の悲しい部分であり、敬遠する要因になるかと思います。

努力が報われなかったときの選択肢は3つあります。
「再挑戦する」「そこで挑戦を終える」「別の方法を考える」
時には挑戦を終えるという判断も必要ですが、
基本的には再挑戦することが多いでしょう。

何度も同じ壁にぶつかることは
かっこ悪いことでも頭の悪いことでもありません。
試行回数を重ねることで学ぶこともありますし、
達成できることがあるかもしれないからです。

違う方法でチャレンジすることで意外と簡単に
壁を突破することもあったりします。
ゲームを攻略するときは大体これです。


今でこそプロゲーマーなるものが確立し、
ゲームを生業とする人が増えてきていますが、
元々はゲームをプレイしてお金を稼ぐことなどできませんでしたし、
多くの人はそんなことができるとは想像もしていませんでした。

ゲームで稼げなかった時代に
ゲームで勝つことに執念を燃やしていた人たちは
何を目標に、何を目的としてゲームをプレイしていたのでしょうか。

たかが100円ですが、お金を払って勝つか負けるかの勝負をする。
とあるプロ格闘ゲーマーさんは当時のゲームセンターで
年間約20万円使っていたと語っていました。勝ち続けて約20万円です。

私も学生時代にゲームセンターで格闘ゲームをプレイしていましたが、
弱かったので15分に100円ぐらいのペースでお金を消費していた気がします。
もしかしたら年間50万円近く使っていた年もあるかもしれません。

お金を払ってでも競争に勝ちたい。
しかも、勝っても社会的価値は低い。

無意味な競争に思えますが、
今となってはプロゲーマーが子供の憧れの職業2位になるなど
ゲーマーという存在は価値の高いものになっています。

価値は時代によっても変わります。
なので競争で負けたからといって投げ出す必要はありません。

意外と「何十年も長い期間続けている」
ということに価値が生まれることもあります。

あくまでも競争とは一時的なものなのです。
頭を抱えて悩む必要はありません。


競争に疲れたという人も多いと思います。
私生活には競争意識を持ち込まないようにすると
ストレスも緩和されるでしょう。
普段の生活では競争よりも協調の方が大切です。

現代社会では仕事も学校も
趣味でも遊びでも
評価したり、勝ち負けを決めがちです。
何をするにしても競争があるのです。

しかし、競争は絶対ではありません。
競争の目的というのは
より良い社会へ発展させるために行われるのです。

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