中村です。
前回の記事でも軽く自分の経歴を書きましたが、
もう少し書いてみようかと思います。
私は当時、専門学校に通いながら
アルバイトとダンスと時々野球をする日々を過ごしていました。
アルバイトを2つ掛け持ちして、
稼いだお金で遊びと趣味を満喫する。
睡眠時間が2時間の日もあったぐらい、常に動いている感じです。
その影響かはわかりませんが、お腹が痛くなることが
頻発するようになり、近くの病院にいきました。
最初は腸の辺りがヒリヒリする程度だったので、
疲れが溜まっているのかなと楽観視していたのですが、
診察してくださったお医者さんはかなり渋い顔をしていました。
「潰瘍性大腸炎ですので、うちでは対処できない」
と言われ、大学病院など大きい病院じゃないと
治療するのは難しいことを知らされます。
大腸炎ごときで大学病院を勧められるとは
いったいどういう病気なんですか、
とお医者さんに尋ねてみて、
ようやく潰瘍性大腸炎が難病で治らない病気なんだと理解しました。
勤務していたアルバイト先に辞める旨を伝えて
翌日には大学病院に向かうことになります。
病院に着いて先生は私との面談を終えると
すぐ付き添いで来ていた母親に対して気遣うような
心配するような話をされていたので、
それを見て、事の重大さに気づいたのを覚えています。
基本的には潰瘍性大腸炎は免疫力の高い、
20代から30代で発症する人が多いとされています。
稀ではありますが、私のように10代で発症する人もいます。
若いうちから大変だ、と先生から声をかけていただきましたが、
元々潰瘍性大腸炎は若い人がなりやすい病気なのです。
※最近では40代から60代の方が発症するケースが多いと聞きます。
若い人の病気と考えない方がいいのかもしれません。
2022年現在では発症する原因が解明されていない病気ですので、
下っ腹に捻じれるような痛みがあったらすぐ病院に行きましょう。
潰瘍性大腸炎にも重症度があり、
軽傷、中等症、重症、激症と4段階あります。
また、炎症が起こる範囲も人それぞれ違いがあり、
直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型と別れていて、
肛門付近の直腸炎型から小腸付近の全大腸炎型まで
炎症の範囲によって呼び方が違うのです。
私の場合は、全大腸炎型の重症でした。
中等症の定義が曖昧なので、先生も適当に言ってた節はありますが、
発熱とか貧血といった症状はなかったのですが、
血便の量が半端じゃありませんでした。
当時は体格もよかったので、
血便ぐらいじゃ貧血にはならなかったのかもしれませんが、
ガリガリ君になった今では、
少し血便が出るだけでも一日中フラフラしてしまいます。
検査の内容としては、
X線CTを1回、内視鏡検査を3回、X線検査を6回
週に1回ぐらいで血液検査と便検査がありました。
大学病院へ通院して1か月ほどは
整腸剤とペンタサ(メサラジン)という薬を服用していました。
本来は重症者にはステロイドですとか免疫調整薬(カルシニューリン阻害薬)
といった薬剤が有効だという話だったのですが、
3か月後には就活をしなければならず、
長期的な治療法でリスクの高いものは避けた結果
とりあえず様子見することになりました。
発症当初はボディーブローを食らったかのように
突発的に腸が捻じ切れるような腹痛を味わい、
「はじめの一歩」で幕之内一歩のリバーブローを受けた選手が
「腹をえぐり取られたかと思ったぜ……」
と言っていた理由がわかった気がしてましたが、
だいぶ症状も落ち着いてきて、
中等症だと言える程度になったので、
ペンタサのほかに抗生物質も飲んでみよう
という流れになりました。
しかし、病院内で服用した瞬間
急激に発熱してしまい、緊急入院する羽目になります。
体温が42℃まで上がり記憶が曖昧になるほど
アレルギーの症状が出てしまい、
病室に運ばれる際、
人生初の車いすに乗ったわけですが、
体を動かそうにも筋肉がゆっくりとしか反応しないので、
看護婦さんに頭を支えられながらの移動でした。
ベッドの上で生死をさまよいながら
かといって死に対する恐怖はなく、
ただただ息をするたびに、口の中が乾燥して
上顎と舌がくっつくのにイライラしていました。
その後は3日ほど食事を取らずに点滴だけで生活しました。
初めて見る色のついたドロドロした液体を食べられたときは、
少し感動しました。
食材を極限まですり潰すと絵具みたいになるらしいです。
暇な時間は毎日再放送していた「獣の奏者エリン」を見て
気を紛らわせていました。
約3週間の入院を経て、普段の日常に復帰します。
体重は70kgから61kgまで落ち、顔もゲッソリしてました。
治療に関しては、アレルギーの恐れがあるペンタサは服用せず、
薬剤による治療はしないで、自然と寛解する方法を選びます。
そんなこんなで就職先も無事に決まり、
実家を離れ、現在は一人暮らしをしているわけですが、
約10年間、治療らしい治療はしていません。
なんなら通院もしていません。
それでもなんとか普通の日常を送ることができているのです。
私のような治療方法をおすすめするわけではありません。
ですが、難病とはいえ日常生活には特に支障がないのであれば、
気に病んだり無理に通院する必要はないかと思います。
潰瘍性大腸炎に関しては腸の病気ではなく、
メンタルの病気だと感じています。
病は気から、なんて言いますがその通りで、
病気が治ることはないのですが、気分が落ち着くと
症状も治まるのです。
なんだかスピリチュアルな感じですが、
治療法なんて正直なんでもいいんだということです。
心の持ちようの方が大事だと書き残しておきます。
せっかくブログも始めたし、10年ぶりぐらいに
ネタを作る意味でも定期健診の意味でも、
病院で診察を受けてみようかな、なんて考えています。
多分お医者さんと話して血液検査だけして終わると思うんですが、
私自身も卑屈になったり、諦めていた部分があるので、
もう一度自分の体とちゃんと向き合う時間を作ろうと思います。
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