中村です。
私は19歳になったばかりの春頃に
潰瘍性大腸炎と診断されました。
最初にお医者様から
「残念ですが、潰瘍性大腸炎です」
と診断されたときは
「大腸炎か、なんだ、大したことないじゃん」
と、アホまる出しで聞いていましたが
結構大変な病気でした。
私の場合、重症だったため、
次の日には大学病院に移されて
検査と投薬のため3週間入院させられました。
とは言っても、それから10年間、
もの凄い苦労をしてきたのか
と聞かれると、そうでもありません。
最初は病気に苦しんだと言えますが、
就職氷河期と言われていた時期に
普通に就職して、不自由のない生活をして
幸福ではないにしろ、
現在も普通に生きています。
潰瘍性大腸炎になったことで
これだけは嫌だったというのは、
スポーツができなくなったことと、
好きなものを食べることができなくなったぐらい。
特に体を動かすことに関しては、
野球とダンスが好きで、
ダンスに至っては職業にする予定だったので、
それができなくなったのは、悲しかったです。
学生の頃はチンパンジーみたいな生活を送っていて、
何ならチンパンジーと比べるのが失礼なレベルで
頭の悪い行動のオンパレードでした。
社会性がなく集団行動を否定していて
学業に不満があり勉強を拒否している。
部活だけは興味があって熱中していて
それ以外の時間はゲームセンターに屯している。
むしろ、大病に罹ったことによって
今の自分には何ができるのかを再認識して
人生のゴールを設定することで
何をするべきなのかを洗い出し、
自己実現のためにに学習する。
という、本来であれば
初等教育で学ぶべきことに
19歳で気づけたので、
結果的に良かったのではないかと感じています。
それに気づかずにそのまま大人になっていたら
恐らくターちゃんみたいになっていたと思います。
今回は潰瘍性大腸炎について書いていきます。
この病気のことを深く知ってほしいというよりは、
潰瘍性大腸炎に悩んでいる人がいれば、
少しでも気持ちが楽になってほしいと願っております。
潰瘍性大腸炎とは
詳しくは難病情報センターでご確認ください。
厚生労働省が指定している難病の一つです。
基本的には病気が治るということはなく、
治療を続けることで症状を和らげる
もしくは寛解(病気が枯れる)を維持する。
日本では千人に一人の割合で発症する。
橋本環奈は千年に一人なので、
橋本環奈よりはメジャーな存在と言える。
アメリカは倍以上の患者がいる。
主な症状としては、
血便、下痢、腹痛、発熱、貧血などがある。
合併症を伴うこともあるが、気にするほどでもない。
強いて言えば、大腸がんのリスクが高まるというデータがあるが、
現代において癌は日本人の半数が発症する可能性がある病気なので、
どっちにしろがん保険は入っておいた方がいい。
大腸の粘膜に炎症(潰瘍)ができてしまう病気なのだが、
重症度は人それぞれで、発症の原因は不明である。
外敵から身を守るための免疫が異常な反応をしてしまい、
自身の腸を過剰に攻撃してしまうからではないか、
とも言われているが、真偽は不明。
免疫力が高い若年層での発症率が高いことと、
症状の重さから見ても因果関係はありそうではある。
免疫異常と言っても、免疫が腸を攻撃するのは
元々そういう性質があるので、みんなの腸内で起こっていることです。
花粉症のように普通の人より反応が過剰なだけかもしれません。
私が19歳の頃は遺伝と潰瘍性大腸炎は関係ない、
と言われていましたが、
最近は遺伝に関係があると考えられているそうです。
遺伝に関してはどうしようもないことですし、
人の良し悪しは何を成したかで決まると思いますので、
むしろ他人と違うというのはメリットだと言えるでしょう。
似ている病気でクローン病というものがありますが、
別の病気です。症状はほぼ同じ。
改善方法と腸の話
腸は第二の脳だなんて言われています。
腸内で作り出されたホルモン(ギャグではない)が脳で発見されたり、
現在でも尚、解明ができていないことが多い腸ですが、
脳との関係性は非常に深いと考えられています。
原始的な生物には脳がない変わりに腸があって、
脳ではなく腸が物事を考えているという研究もあるぐらいです。
人間からサルが産まれたと言われていた私が(キツいジョーク)
多少なりともまともな人間になれたのも
そこらへんが影響しているのかもしれません。
腸内環境が変わると性格も変わるのでしょうか?
全然あり得る話だとは思います。
腸内細菌と遺伝子というのも謎が深いのですが、
最近だと小さいお子さんがいる家庭では、
細菌から子供を守るために、食器を煮沸消毒したり
部屋の空気を過剰に殺菌したり、抗菌状態を作ろうとするのは
発育のためには良くないのではないかとも言われています。
自己防衛本能が薄れたり、喘息とかアレルギーになりやすかったり
リスクを伴うのではないかと懸念されているわけです。
食生活の欧米化が腸内環境を劇的に変えたと考えられており、
潰瘍性大腸炎の発症原因もそこにあるのではないかと言われています。
確かに学生の頃はスポーツをやっていた影響もあり、
タンパク質多めの食生活でした。
あくまでも因果関係は不明ですが、バランスの良い食事を若い頃から
心がけていた方が良いことは間違いありません。
和食は長寿食としても知られていますが、腸にも優しい食事スタイルです。
当然ですが日本人に適していますし、家庭内で潰瘍性大腸炎の人だけ別の食事、
みたいな分け方をしなくても、みんなで同じものを食べることができます。
潰瘍性大腸炎になると、油ものや刺激物、炭酸飲料、繊維の硬い食べ物などは
食べるのを控えた方がいいと言われています。
私は症状も落ち着いてきて、現在は肉や野菜など好きなものを食べています。
ただ、炭酸飲料とお酒は相変わらずお腹が痛くなってしまうので接種しません。
潰瘍性大腸炎の治療法として食事制限が良しとされていますが、
経験上、食事に関しては様々な食材を取り入れた方が症状が安定しやすい気がします。
病気だからといって極端な食事をする必要はないのではないか、
というのが私の推察で、普通の健康的な食事こそが
潰瘍性大腸炎の正しい治療法なのではないかと考えています。
この病気と長く付き合っていくと、自分の体調次第で
食べて大丈夫な物、悪い物というのが判断できるようになってきます。
自己診断はあまりあてにしない方がいいというのは間違いないですが、
コロナウィルスが蔓延した時には、セルフチェックが一番あてになっていました。
お医者様もわからないものはわかりませんから、
感覚的に「これは駄目だ」と思ったら理由はわからなくてもすぐ相談が良いです。
就職を控えている患者様もいらっしゃるかと思います。
まあ問題ありません。履歴書にも健康状態良好と胸を張って記載してください。
私も10年以上社会人として仕事をしていますが、
潰瘍性大腸炎が原因で休んだり遅刻したりは一度もありません。大体は寝坊が原因です。
潰瘍性大腸炎はトイレに行く回数が増える傾向にあるので、
職場で変な目で見られないか心配になることもあるかもしれません。
ですが、シカトしてトイレに行きましょう。
私の場合、営業で外回りをしていた経験があるのですが、
そのときが一番のトイレピンチでした。近くに駆け込めるトイレがないわけです。
ただ、晩年になってくるとそれを利用して
「すみません、トイレ貸してもらえませんか」
と、お客様の合意のもと部屋に入り
セールストークのきっかけを作って成約に結び付けたりしていました。
ここでバラしてしまったからもうその手は使えなくなるかもしれませんが……。
あと、難病の医療費についてはこちら
まとめ
潰瘍性大腸炎にしろ何にしろ、
病気になったからといって悪いことばかりではありません。
気の持ちようでなんとかなるものです。
無病息災ではなく一病息災だと考えましょう。
人生は楽しいです。
この病気と付き合いだしてから、人生がゲームのように感じてきました。
別に危ない意味ではなく、自分の体のことを調べて理解すると
自分はプログラムされた何かなんじゃないかと思うようになったのです。
そう考えると、難病はバグではなく仕様だと解釈できて
これが正常な状態だと言えるのではないかと想像すると、
まあまあ楽しいかなと感じられたわけです。
新しい考え方、新しい自分というのは意外と楽しいものです。
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